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Alex-Moultonで行く大人の修学旅行、紅葉の桂離宮と中村軒の和菓子 [Alex-Moulton ③号機]

 

2018年10月27日(土)です。午前中は雨の予報でしたが、朝起きたら雨もやんでラッキー。今日は桂離宮の参観にでかけますよ。

 

今日のお供はAlex-MoultonのSAKURAちゃん、三浦半島一周の最後にたまたま空気を入れに寄った自転車屋さんで出会ってしまい、このはんなりとした桜色に一目惚れしてその場でSAKURAと名付けてしまった(笑)、毎晩夢に出てきはるので逗子のヒラコサイクルまでお迎えに行ったという。限定色のため、台数は10台ぐらい?納車から早11年が経ちました。納車の時の様子をブログに書いておいてよかった(笑)

 

離宮というのは平たくいえば天皇や上皇の別荘になります。


行ってみたいと思ったきっかけは雑誌サライの企画でした。

京都市内には自宅近くの京都御苑(まぁ本宅みたいなもん)の他に桂離宮と修学院離宮があるのですが、9月23日にまずは修学院離宮に行ってきました(ブログ)。同じ左京区内、自宅からわずか3kmほどの距離に東京ドームの11.5倍という広大な敷地の庭園に圧倒されました。

日本庭園の集大成といわれる桂離宮とあらばこれは絶対に見に行かないと!と思って9月30日に予約を入れていたのですがウナギを食べてる最中に宮内庁から電話。京姫に何の御用かと思ったら「台風25号の襲来で参観を中止します」と残念なお知らせだったわけです。

 

ただし、10月中だといつでも参観OKですよということで、無料参観できる最後の週末に行ってきました。




自宅からは京都市内中心部を抜けて11kmちょっと。ご存の通り、京都市内は碁盤の目になってるため、斜めの移動ができません。桂離宮に行くのもバスと阪急のコンビネーション、桂駅からは徒歩20分ということで1時間以上かかることになります。ならばチャリでの移動が便利ということで11周年を迎えたばかりのAlex-MoultonのSAKURAちゃんでおでかけです。

雨は止んだけどお天気がよくなるのは午後からかな。

五条通をまっすぐ西に進んで、桂川側を越えところ。同じ京都市内でもこのあたりには用事がない限りめったに来ません。

思ったよりも早くついたので桂離宮前の和菓子屋さん「中村軒」にお立ち寄り。ここの和菓子は当日限りが多いのですが、朝の7時半からやっているので観光地めぐりの前や帰宅日のホテルチェックアウト前に寄ることもできるおすすめのお店です。

うーん、目移りするな・・・ってことでアレもコレもお買い上げで桂離宮に向かいます。


自転車は駐輪場へね。


ドローンは当然ながら禁止です。

思ったよりも紅葉していて桂離宮の庭園も運が良ければと期待が膨らみます。


行列は何かというと、当日参観希望の方たち。
後ろの垣根は
【稲垣】

表門から通用門までは先端を錐形に削いだ等間隔の真竹に穂を組み込んだ穂垣と呼ばれる垣根が続き、柔軟でありながら強固な柵で防御を固めています。



当日券は11時から配布ですがすでに朝から行列でした。

9時からの参観者は8時40分から受付開始です。


9/30予約時の番号を伝えます。黄色のネームタグを受け取って、手荷物はロッカーに預けます(100円リターン)。

待合所でDVDを鑑賞で予習できるのは修学院離宮と一緒。


ガイドブックも一緒においてありました。

いよいよ参観開始です。桂離宮の造営は今から400年ほど前とのこと。

広さは6万9千m2と言われても想像がつかないのですが、甲子園球場の約2倍、東京ドームの1.5倍の広さになります。

定期的な修繕は行われていますがほぼ創建当時のままというところがすごいです(京都は戦火を免れたことも大きいと思います)。

桂離宮には茶室が4つあり、それぞれ春夏秋冬の性質を持っているとのこと。

【御幸道】小石をみつに敷き詰めて舗装した苑路です。


舟遊び用の船でしょうか。



この小石を霰(あられ)に見立てて「霰こぼし」と呼ばれています。


【御幸門】

御幸門は後水尾上皇をお迎えするために作られた門で、


茅葺切妻屋根で柱と桁にはアベマキの皮付きの丸太が使われています。


このアベマキの触り心地が温かみがあり手触りのいいこと!


門を額縁に見立てて紅葉が見られたのもラッキーでした。





外腰掛へ向かいますが、飛び石が雨上がりで滑りやすい。要注意ですね。

【外腰掛】

松琴亭の待合所である外腰掛は茅葺寄棟造りで前と横は吹き放しになっています。左端の部分は砂雪隠になります。


外腰掛の前にある灯籠と


二重桝形手水鉢です。秋の茶室「月波楼」の「鎌型手水鉢」に対して冬の茶室「松琴亭」の待合として作られた外腰掛にある桝の形は 収穫を量る晩秋を象徴するものと解釈されています。


【蘇鉄山】

外腰掛の前にある蘇鉄山の蘇鉄は400年も前に島津藩からの献上品ですが、蘇鉄があるだけで南国っぽい。前に宮崎県の飫肥の城下町を散歩したときにも大きな屋敷の中に蘇鉄が植わっていた。


外腰掛は切石と自然石を交えた「行」の延段になっています。


延段の先にある灯籠。

ここからは飛び石に変わります。

州浜に向かう手前にキリシタン灯籠(織部灯篭)がありました。


他の灯籠と比べてわかりますが、キリシタン灯籠の特徴は竿(胴体)の部分が一部土に埋められていることです。基礎の部分も見えません。


【州浜】

黒く扁平な石が敷き詰められ池に突き出し,

【天の橋立】
先端に灯籠を据えて岬の灯台に見立てて海を演出しています。その先の中島と石橋のつながりの様子は天橋立に見立てたものと言われています。


岬に立つ灯籠。


州浜の横のところにもキリシタン灯籠。竿石の部分にマリア像といわれるレリーフの一部が見えています。

【石橋】と【松琴亭】

白川橋(しらかわばし)ともいわれている一枚橋の石橋を渡って桂離宮の中で一番格式が高い松琴亭へ。松琴亭は冬の茶室、茅葺入母屋造の茶亭です。

一の間床と襖は青と白の和紙が市松模様に貼り合わされ,なんとモダンな!現代の和室にも使ってみたい意匠です。


松琴亭からの少し色づいた紅葉が見えていました。





船着き場がありました。

船の到着を知らせる鐘楼がかけられていた跡だそうです。

土橋へ続く道。







土橋の苔が美しかったです。


松琴亭から土橋を渡り、織部(キリシタン)灯籠を背にすると賞花亭があります。








【賞花亭】


茅葺切妻屋根の茶亭で,苑内で最も高い位置にあって,「峠の茶屋」とも呼ばれています。




丸い形の手水鉢はなつめを表しています。



【園林堂】
今は安置されているものはなく建物のみが残っている。

【笑意軒】

夏の涼を楽しむためのお茶室。

2018102998.jpg
北に嵐山を臨み、小高い丘に立った途端に涼しい風を感じました。


ここから振り返ると先程の
園林堂がよく見えます。

茅葺寄棟造の母屋に柿葺の庇をつけた農家風の茶亭です。

他が「亭」と名付けられているのに対し 「笑意軒」に「軒」の字が使われているのは 「笑意軒」だけには宿泊のための設えがあるからとのことです。

桂離宮の茶亭の中では最も大きい建物です。


笑意軒から船着き場へ降りる階段が見えます。


階段が2つあるのはそれぞれ違う身分の方が降りられたのでしょうか。


雪見灯籠。


雪見灯籠の対岸にある三光灯籠。よく見ると丸、四角、三日月の窓があり、日、月、星を表していると言われています。


三角灯籠。雪見灯籠の変形と言われていて、笠の部分だけでなく火袋、中台、脚もすべて三角形の珍しい灯籠です。火袋の窓は正面は四角でしたが、他は丸と三日月でした。


 

書院へ進む道です。

【古書院】

前には蹴鞠ができるスペースがありました。書院全体の建物の内部を見ることができずに残念。古書院から中書院の内部は参観できませんでしたが、上から見ると雁が並んで飛んでいるように見えるため雁行型といわれます(二条城の二の丸御殿と同じ様式)。

建物は全て斜め向きに増築されています。どの部屋から見ても景色が見やすいようにする配慮がなされています。


【月見台】

竹製の月見台。フルオープンデッキになっていて、


笑意軒の後ろあたりから上がった月が池に映る様をここから見ることができたそうです。

 

【月波楼】

秋のお月見を楽しむための茶室。



正面の池に映る月の影を見ながらのお茶会に参加してみたかったです。

襖の引き手は機の杼(ハタのヒ)で 唐紙は紅葉の柄です。


「歌月」と書かれた
扁額


船?わずかに影が見えますが、
唐船の絵馬額はほとんど見えなくなっていました。

これで参観は終わりです。

 

お天気が良くなってきて、朝来たときよりも紅葉が鮮やかになっていました。

桂離宮の外から、

【桂垣】

離宮の東側の桂川沿いに竹笹の垣根があり、一見するとただの竹薮に見えますが、実はこれは竹林の上体を生きたまま折り曲げて建仁寺垣に止めたもので、桂垣と呼ばれる唯一のもの。


今回の桂離宮の参観で気づいたことは灯籠の多さ。全部で24個もあるそうです。そしてそのうちの7つは織部型でキリシタン灯籠でした。

 

京都市内には他にも織部型灯籠があちこちにあるみたいなので、探しに行ってみたいです。そのうち灯籠マニアになりそう(笑)

 

 



桂離宮は11月1日から有料参観になりました。そのための自販機がしっかりと準備されていました。


桂離宮を後にして


同じ京都市内とは思えない、桂川沿いの田んぼの道を進みます。向こうに見えるのは愛宕山。もう雨の心配もなく晴れてきますね。


ちょっとお腹が減ったのでさきほど中村軒で買ってきた和菓子でお茶会です(笑)



中村軒といえば・・・の代名詞のようなお菓子、



「麦代餅(むぎてもち)」

昔から、田植えどきの間食として供せられ、また、多忙な農家などでは日頃もこれが重宝がられたとのこと。

農作業の各田畑まで直接届け、農繁期も終わった半夏生の頃、その代金として麦と交換したことから「麦代餅」の名が生まれたとのこと。

「栗大福」つきたてのお餅に粒あんの入った大福です。栗もちよりも大きく、栗もしっかりはいっているので食べ応えがあります。お餅も江洲産羽二重です。

 

「織部薯蕷」薯蕷饅頭の生地をひなびた土色かかった色にして緑色を付け井桁(いげた)模様を焼印で押します。 粒あん入り。

 

さすがに5個全部は食べられへんかった(笑)残ったのはお持ち帰り。

嵐山・八幡自転車道を進みます。

朝の曇り空がウソのように気持ちの良い秋晴れになってきました。

自転車道の起点に到着。

渡月橋の手前にある渡月小橋からの眺め

中ノ島公園から、大堰川(桂川)の北岸に位置し、南岸の嵐山と相対する小倉山を臨む。

小倉山百人一首にも歌われている

 

「小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ」 (貞信公)

手前に見えているのは渡月橋です。

9月4日の台風21号の襲来で欄干が倒れた渡月橋ですが10月25日に復旧して歩道も通れるようになっていました。

 

従者も午前中の仕事のキリがついたようなのでランチで落ち合います。

 

今日の気分はカレーということで

京都府庁の近くにある京都カレー製作所「カリル」へ行ってみました。すでに行列が^^;



待っている間にメニューを見てオーダーを決めておきます。


サラダとラッシーつきのランチセットにします。


カリル定番のチキンカレー

凝縮させた鶏の旨みとチリ・クローブ・シナモンの香り、カルダモンの余韻。サラサラのルーがお米にしっかり絡む、カリルのイチオシカレーです。

10月限定きのこキーマカレー。このキノコのカレーとキーマの組み合わせが絶品でした。

また限定メニューになっているときを見つけて行ってみたいです。

帰りにちょっと町中の八百一さんに寄り道して


哲学の道の紅葉もそろそろ来週あたりが見頃でしょうか。

 

夕方から研究室のOB会に行ってきました。去年はメールを見逃していて気づいたら終わってた^^;今年は抜かりなく。銀閣寺の近くの㐂さ起で。一年に一度の集まりだけどみんなに会って元気をもらえるOB会。二次会まで参加して実家近くのF先生と一緒に歩いて帰ってきました。


次は京都市内で紅葉と灯籠探しのサイクリングに行ってみようかな。
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